2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「あとがき」より

[:H200:W250:right]子供たちに向けて書かれた森、川、海、そして人のつながりの解説絵本「漁師さんの森づくり」(講談社)の後書きより、今回は抜粋してお届けします。子どもにも読める簡易な文章で綴っています。名古屋でのCOP10が閉会し、子供たちと…

「第25回リアス牡蠣まつり唐桑」 のご案内

「第25回リアス牡蠣まつり唐桑」 のご案内 恒例の「リアス牡蠣まつり唐桑」が開催されます! 是非、今年の牡蠣の味を見に来てくださいね! 日時 平成22年11月21日(日) 9:00〜14:00 場所 唐桑小学校校庭(旧唐桑運動場) より大きな地図で…

「森は海の恋人」紹介ビデオ(TVE Asia Pacific 制作英語版YouTube)のご紹介

「森は海の恋人」紹介ビデオ(TVE Asia Pacific 制作英語版YouTube)のご紹介です。Hands On (Japan version) Oyster Forest Part 1 of 5 : (TVE Asia Pacific 映像紹介文)This is a story of a fisherman who made up his mind to grow forests in the up…

Mizuyama Topix (2010,11)

海に出ると「なれえ風」(ならい風※)の気配。いよいよ真牡蠣の本格シーズン到来です。今年はチリ地震津波の被害で年が始まり、また夏は例年に比べて海水温が高い日が続きました。水温がなかなか下がらないこともあって、真牡蠣の産卵時期が遅れました。そのた…

「有言実行」

特養施設にお世話になっている祖母が、久しぶりに帰宅した。 茶の間で家族がそろっていると、父が祖母に「ヒゲが生えてるねえ」とつぶやいた。 おもむろに電動ヒゲソリを手に取り、祖母の口元をジョリジョリ、、、。 「野口英世は自分のお母さんに魚の骨を取…

海の哲学者

今朝は最低気温が10℃を切り、三陸の海辺は晩秋の気配です。水温が下がり始めると海の透明度が増し、小魚たちの姿がはっきりと見えてきます。カキじいさんの子供のころの記憶でも、この季節、舞根(もうね)湾には暖流に棲む小魚が回遊してきます。はっきり…

「亀吉」

今日、知り合いから「亀吉」という青森の吟醸酒が届いた。 (正確には弟がもらったのだが) 亡くなった祖父から聞いた本当の話。 うちの近所に畠山鶴吉、亀吉、清松が住んでいた。それぞれ、つるぎっつぁん、かめぎっつぁん、せいまっつぁん、と呼ばれておっ…

「ガマの油」

我が家の三頭の愛犬たち(勝手にオイスタードッグスと呼んでいますが)は、秋の深まりと共に、食欲も旺盛で元気です。 ローリーは相変わらず朝晩のチャイム(ポール・モーリアとドボルザーク)に呼応して、哀愁を帯びたソロを聞かせています。(2010/9/16「…

国重要無形民俗文化財 『室根神社祭マツリバ行事 西暦七一八年勧請東北名代荒祭り』のご案内

千二百八十年以上もの間、綿々と続く大祭「室根神社大祭」のご案内です。 国重要無形民俗文化財に指定される、四年に一度(閏年の翌年)行われる伝統大祭です。水山養殖場のある舞根の漁民によって、室根山の見える場所から海水を汲み、御神体を清めることか…

「第27回気仙沼・本吉地方 産業まつり」のご案内 

三陸リアスの海の幸、山の幸を美味しく味わって、楽しんで、遊んで、マグロ一本丸ごと当てましょう!日時 : 平成22年10月24日(日)午前9:00〜午後3:00 (詳細は下に掲載のパンフレットごご参照下さい) 会場 : 気仙沼市魚市場 http://mizuy…

森の神と海の神

地表に水満ちるまでの刻想う 杳い時間と誰か呼ぶべき 夜も明けやらぬ気仙沼湾口で、肌を突き刺す冬の季節風を真正面に受けながら、遙か彼方に見え隠れする霊峰室根山に向かって手を合わせている白装束に身を固めた漁民の姿があった。やがて、小船の魚槽(か…

間もなく本格シーズン到来! 「牡蠣〈かき〉」エッセイ・アーカイブ

間もなく牡蠣(かき)の本格シーズン到来です! 生牡蠣を豪快にズズズッとすすり込んで、ワインで後味を追うか!レアに火を入れたアツアツの身を頬張って、汁まですすって味わうか! 、、、と、その前に、今回は「牡蠣」にまつわるエッセイをいくつか選んでみ…

カキじいさん、涙する

今日はカキじいさんにとって、とても嬉しいことがありました。十月十一日の夜九時からNHKテレビで放送された「NHKスペシャル 日本列島 奇跡の大自然 第2集 海 豊かな命の物語」 に登場した研究者から、手紙が届いたのです。北海道大学低温科学研究所 …

ブルターニュからの客人

フランスのブルターニュ地方から四人のお客さんが水山養殖場を訪れました。通訳兼ガイドは東京ブルターニュ事務所のラミ・レジスさんという若い男性です。奥さんは日本人だそうです。中年の男性三人はブルターニュの牡蠣生産者、もう一人はイフレメール(フ…

「鉄は地球を救うか?」

前回、三陸沖が世界三大漁場であることのメカニズムをご紹介しました。 ところが、丁度それを書いている夜に、NHKTVで「日本列島 奇跡の海 新発見 知床流氷の謎」が放映されたのです。なんたるタイミング! 九時からのゴールデンタイムでしたのでご覧にな…

「買い占め」

絶好調の中国資本が、日本の広大な森をあちこちで買っているという報道を最近よく聞く。中国では自分の土地を所有できないため、富裕層を中心に資産としての土地を日本の森に求めているのだろう。森は水がめ。森を抑えることは水を抑えることでもある。逆に…

秋の味覚と「鉄」のおはなし

秋が深まって来て、気仙沼魚市場はサンマ、カツオ、サバ、メカジキなどの水揚げで活気づいています。十月八日の一日間だけで、サンマ650トン、カツオ220トン、サバ170トン、メカジキ460匹、メバチマグロ30匹が水揚げされました。漁場は三陸沖…

金木犀の香り

初めて中秋の京都を訪ねたのは何時だったでしょう。カキじいさんも年と共に老い耄(ぼ)れてきて、記憶が怪しくなってきました。京都大学や国際日本文化研究センター(日文研) に関わるようになり、年に何度か京都を訪れるようになりましたが、一番好きな季…

畠山重篤 新連載エッセイのご案内

畠山重篤 新連載エッセイのご案内今回の連載は「歴史」の観点から覗いた「森は海の恋人」の世界を綴ります。文化、食、人そして自然、、、、、エッセイは縦横無尽に駆け巡ります。どうぞお楽しみに! 連載名 : 日本汽水紀行 (にほんきすいきこう) 雑誌名 …

二学期は森の学習(2/2)

聞き入る子供たちに、カキじいさんは橅(ブナ)の木の話を続けます。 「ブナって漢字では「橅」(木へんに無)と書くんだ。 『役立たずの木』っていう意味だよ。」 「エーーー!なんでー?!」 「ブナを伐って薪(まき)にするために割ろうとすると、これがとって…

二学期は森の学習(1/2)

九月末、町内の小学校五年生の「ふるさと学習会」で、子供たちに話をして下さい、と頼まれました。 一学期には水山養殖場で海の学習をしたので、二学期は室根山から海を見ながら、森川海の関わりにつて学びたいというのです。 室根山は気仙沼地方では一番高…

「餃子」

せんむの嘆き 第二回「餃子」今日の夕飯は餃子。昨日、近所の中国人の主婦から作り方をママが教わってきたらしいのだが、どんなレシピなのか。まるで触感がクッキーを食べているようだ。まるでハンバーグを思わせるかのような大量の具、そこらじゅうに散乱し…

科学者と詩人

二年前の平成二十年、「森は海の恋人 植樹祭」がニ十周年を迎えました。記念の小冊子を作ったのですが、安田喜憲先生(「米と魚の文明」ご参照 )がメッセージを寄せて下さいました。全文をご紹介したいと思います。 「科学者には詩人の心が必要である。科学…

水山養殖場WebStoreスピンオフ欄「せんむの嘆き『第一回 せんむの微笑』」

水山養殖場WebStoreホームページに掲載のスピンオフ「せんむの嘆き」を掲載いたします。 養殖業の日々の出来事、水産業界のあれこれ、家庭内イザコザから政治経済まで、「せんむ」の日々の嘆きを、ほぼ日刊で更新します。 フンッと笑い飛ばしていただければ…