牡蠣と森がつなぐ絆 〜ルイ・ヴィトン様からのご支援について〜
この度、LVJグループ株式会社ルイ・ヴィトン ジャパン カンパニー様より、東日本大震災による巨大津波被害に対し、復興支援をして頂くことになりました。
<プレスリリース>
Mori_wa_Umi_no_Koibito-Press_ReleaseJP.pdf
壊滅的な被害を受けた牡蠣養殖場 水山養殖場の復興、三陸地方の養殖・水産業の復興支援、水山養殖場やそれを取り巻く森川海をフィールドにした「森は海の恋人運動」へのご支援です。
世界のルイ・ヴィトンがなぜ三陸の牡蠣養殖場を支援して下さるのでしょう。
それは、「牡蠣と森が取り持つ縁」だと思っています。
フランスの食文化にとって、牡蠣は不可欠な食材です。多くのフランス人にとって、牡蠣の無い食生活は考えられません。
ところが約五十年前、フランス沿岸でウィルス性の牡蠣の病気が発生し、全滅に近い状態になったのです。
その危機を救ったのが北日本の北上川河口で採れる「宮城種」でした。
今、フランスで食べられているほとんどの牡蠣はこの「宮城種」です。
その恩義をお忘れにならずに、今回、津波により大被害を受けた三陸の牡蠣を救いたいと決断されたのです。
もう一つ、「森は海の恋人運動」のきっかけがフランスの自然にあったことです。
ロワール川流域の落葉広葉樹の大森林が、ウナギをはじめとする川魚、そして美味なる牡蠣を育んでいることを目の当たりにし漁師が山に木を植える運動を始めたのです。
そのことが、当時、日本の中学三年生の国語の教科書に長い間、掲載され続けました。フランスの自然と食文化を紹介する、よい媒体になったのだと思います。
実は、「鞄」と「牡蠣」には共通点があります。
ルイ・ヴィトンの旅行鞄は有名ですが、その骨組は百五十年前からフランスのポプラの木でした。軽くて「しなり」があり、とても丈夫な木です。創業者はジュラ山脈の出身、技術と共に森をとても大切にしてきたルイ・ヴィトン。そのルーツは森にありました。
「鞄」も「牡蠣」も、そのルーツは森にあるのです。
森は海の恋人運動の本質を理解して頂いたご支援に、二重の喜びを感じております。
この度のルイ・ヴィトン様のご支援と、「牡蠣と森」がつなぐフランスとの絆に心より感謝を申し上げます。