七夕の願い
七月七日、七夕の佳き日、幼稚園年長組の孫の祖父母参観日に招かれました。
内孫は四人で上は女の子、下三人は男の子です。
愛称「かんちゃん」は上から三番目です。上からも下からも攻められていますから家の中では強く、時々ママに暗い(!?)部屋に閉じ込められたりしています。
ところが幼稚園ではネコをかぶったようにおとなしく、参観日でも目立たなかったそうです。
年長組になった途端、がぜん本領を発揮しだしたようです。
幼稚園最後の祖父母参観日ですから出席してください!とママから言われ、カキじいさんとバアさんは連れ立って出席しました。
かわいい年少、年中組の演技を楽しみ、いよいよ年長組の出番です。
去年は突っ立ったまま何もしなかったとの報告に、カキじいさんもハラハラしていましたが、ハキハキ演技したので一安心。ほっと胸を撫で下ろします。
成長を目の当たりにしたのは、短冊に書いた願い事の紹介を聞いた時でした。
サッカー、野球の選手になりたい、仮面ライダーになりたい、との発表に続いて、「地震津波が来ないように、、、」と我がかんちゃんが、、、。
思わずバアさんと涙ぐんでしまいました。
実は当地はこの三月にチリからの津波を受け、大きな被害を受けたのです。
深刻に話をしている大人達の会話をちゃんと受け止めていて、七夕の願いとして短冊に書いていたのですね。
チリからの津波はカキじいさんは二度目です。五十年前、気仙沼水産高校二年の時でした。
あの時に比べれば今回は軽いものです。でも漁場が沖合に張り出していますので、その部分に被害が集中しました。
今では修復作業は何とか終了しました、ご安心下さい。
カキじいさんの経験則では、津波の後は貝類の成長が良い。やはり今回もそうです。牡蠣(かき)も帆立もグングン成長して美味しくなっています。
本当かどうか。是非お試しを。
文藝春秋五月号巻頭随筆に、かんちゃんの願いと重なる「津波はもう結構」と題する拙文が掲載されました。
御目通しいただければ嬉しく思います。
>>そして、この翌年、平成23年3月11日 東日本大震災による巨大津波。