2012/12/22

「鹿折さ上がったあのでっけえ船、どうすんだべね。」

『あの辺ば公園さすんだっちゃ。そのまま置ぐんでねえ?』

「やんたなあ。なんだが見だぐねえよねえ。津波思い出すものば、その辺さいっぺえあるのに。早ぐ忘れてえのにねえ。誰さ見せんだべ。』

「観光客でねえ?人ばいっぺえ見さ来んでねえの?』

「来っぺが?置いでるうぢに壊れで倒れだりしたら危ねえよ。直したりする維持費に何十億だが掛がるって三陸(新報)さ書いであったちゃ。気仙沼さそんなお金、あんだべが?」

『どうせお金掛けで直すんだったら、立派にして向洋高校(旧気仙沼水産高校)だのの実習船さでも使ったら良いのにねえ。そんだらば税金いっぺえ出してもいいなあ。』

「んだねえ!使えんだったら使ってもらった方が良いよねえ。船はやっぱす海さねえどねえ!」

『んだ、海さねえばねえ!』


という、おばちゃん達の意見もある。津波「遺産」って何なんだろう。

可、不可は別にして、この船に震災への思いを託して、語り部として世界中をもう一度航海させてあげたいと思う気持ちはよく分かるなあ。