唐桑地区「防潮堤に関する勉強会」

これまで開催された、唐桑地区の「防潮堤に関する勉強会」での議論の模様を舞根(もうね)復興ポータルサイト http://moune.jp/ でご覧いただけます。

建設の是非に関心が集まりがちですが、海辺に生きる私たちにとって、守るべきもの・活かすべきものは何なのか、街と生活をどうデザインして行くのか、見つめるテーマは多様です。

津波で浜から浜への道路が寸断されて孤立した地区が多いなか、安全に避難できる避難路を確保するのも重要ですし、かといって、今計画されている高さが10m以上の防潮堤の場合、その「裾野」は40m以上。海と山がせりあったリアス式の小さな浜辺と、海岸の平地に広がる工業団地を一律に考えてしまうのはどうでしょう。

高台への移住を決断した私たちにとっては、浸水して変化した海辺の環境を、新たな街づくりに何とか活かして行きたい思いもありますし、一方では水産業の再興に欠かせない海産物の輸送路も必要です。

自然との「折り合い」をうまく保ちながら、これからもこの海で生きて行くと決めた私たちにとっては、避けて通れない議論です。